検索クエリとは?キーワードとの違いや調べ方、リスティング広告での活用例を解説
この記事でわかること
- 検索クエリとキーワードの違い
- 検索クエリの調べ方を画像付きで解説
- 検索クエリからユーザーのニーズを分析する方法
- Googleリスティング広告での検索クエリの活用例
検索クエリとは、ユーザーが検索エンジン(Google、Yahoo!など)に入力する検索ワードのことを指します。
検索クエリを適切に把握することは、リスティング広告やSEO対策を行う上で非常に重要です。なぜなら、ユーザーの検索ニーズを正確に理解し、ターゲットユーザーに合わせたコンテンツを提供することが求められるからです。
本記事では、検索クエリの基本的な概念やキーワードとの違い、調べ方、分析方法などをわかりやすく解説します。検索クエリの効果的な活用方法を学ぶことで、リスティング広告やSEOの成果を大きく高めることができるでしょう。
目次
検索クエリとは
検索クエリとは、ユーザーがGoogleなどの検索エンジンで検索するワードのことを指します。ここでは、リスティング広告における検索クエリとキーワードの違いや検索クエリから分かることを解説します。
リスティング広告における検索クエリとキーワードの違い
検索クエリとキーワードは似ていますが、実は違いがあります。
検索クエリはユーザーが実際に検索エンジンに入力する言葉や文字列のことを指します。一方で、キーワードはユーザーのリスティング広告を表示するために設定される語句のことを指します。
リスティング広告ではキーワード毎に入札を行い、広告を配信します。しかし、実際にユーザーが検索するワードは検索クエリです。
検索クエリを分析することで、獲得につながる新たなキーワードを発見したり、獲得につながらない除外すべきキーワードを特定したりできます。
ユーザーのニーズは検索クエリから読み取れる
検索クエリは実際にユーザーが検索しているワードであるため、検索クエリを分析すると、そのユーザーの検索ニーズが把握できます。
営業専門の転職支援を行っている企業を例として考えてみましょう。その企業は「営業 転職」「営業 高年収」などのキーワードでリスティング広告を出稿し、会員登録を獲得していました。
しかし、直近「○○社 辞めたい」や「不動産 営業 つらい」といった検索クエリでサイトへ流入するユーザーが増えて、会員登録にもつながっていたとします。
その場合、ユーザーが現在の自分の労働環境が合わずに転職しようとしているニーズがあると想定できます。
そのニーズに合わせて、広告文やLPを変更して会員獲得の拡大を狙うといった施策を実施することが可能になります。
このようにユーザーの検索クエリを分析することで、ユーザーのニーズを捉えて、さらなるビジネスの成功につなげることができます。
検索クエリは3種類存在する
検索クエリにはユーザーのニーズに合わせて大きく3種類に分けられます。それぞれの種類とその判別の仕方について解説します。
検索意図に応じて検索クエリは3つに分類できる
一般的に検索クエリはインフォメーショナルクエリ、ナビゲーショナルクエリ、トランザクションクエリの3種類に分類できます。
インフォメーショナルクエリ(情報型)
インフォメーショナルクエリは「リスティング広告とは」のような広範な情報を求めて検索されるクエリです。このタイプのクエリは情報に関連する結果が多数得られます。インフォメーショナルクエリを検索するユーザーには、そのトピックに関する一般的な情報を幅広く知りたいというニーズがあります。
ユーザーの検索頻度が高いクエリになります。
ナビゲーショナルクエリ(案内型)
ナビゲーショナルクエリは、特定のウェブサイトに訪問することを求めてユーザーが検索するクエリです。例えば「株式会社アドカル」や「Google広告」がナビゲーショナルクエリにあたります。
ただし、ナビゲーショナルクエリに見えるクエリでも、実は情報を求めているケースもあることに注意しましょう。例えば「Google広告」とユーザーが検索した場合、Google広告のサイトを探しているのか、Google広告についての情報や使い方を探しているのかが、検索クエリのみでは判断できない場合があります。
トランザクションクエリ(取引型)
トランザクションクエリは、商品やサービスの購入・注文や問い合わせ・資料請求などのWeb上で何らかのアクションを行いたいユーザーが検索するクエリです。
製品名がクエリに含まれるケースも多いです。「ナイキ スニーカー 黒」や「洗濯機 中古」等がこれにあたります。
検索クエリの調べ方を画像付きで解説
各ツールやプラットフォームでの検索クエリの調べ方について、画像を用いて詳しく解説します。
Google広告
Google 広告を配信している場合、Google で検索されたクエリの内、実際に広告がクリックされた検索クエリ別のデータを確認できます。Google 広告の管理画面では検索クエリは「検索語句」と表示されています。
Google 広告の管理画面にログインしたら、画面左にある「キャンペーン」から「分析情報とレポート」を選択し、「検索語句」をクリックしてください。
すると、下記のように検索語句の一覧が表示されます。費用やコンバージョン数降順に並べることも可能です。
注意点としては、プライバシー保護の観点からすべての検索語句が表示されないようになっています。例えコンバージョンを獲得している検索クエリでも検索ボリュームが少ない等の理由で、非表示になる場合もあります。
検索クエリの一覧データを Excel ファイルなどでダウンロードしたい場合は、「ダウンロード」をクリックします。
Google Search Console
Google Search Console(Googleサーチコンソール)は、Google で検索された語句のうち、広告以外でサイトに流入した検索クエリ別の表示回数やクリック数、掲載順位が確認できる無料ツールです。
Google Search Consoleでの確認方法を解説します。まず、ログインしたら左側メニューの「検索パフォーマンス」の中にある「検索結果」を選択します。
続いて「クエリ」のタブを選択します。
すると、下記のように検索クエリ毎のクリック数や表示回数、CTR、掲載順位を確認することができます。データをエクセルファイル等でダウンロードしたい場合は、右上の「エクスポート」を押しましょう。
検索クエリからユーザーのニーズを分析する方法5ステップ
ここでは、検索クエリからユーザーのニーズを分析する手順を詳しく解説します。
1.分析を行う目的を設定
最初にユーザーニーズの分析を行う目的を設定します。目的が定まっていないと、検索クエリを分析した結果を有効活用できないので、必ず具体的に決めましょう。
目的の例としては下記があげられます。
・新たなサービスを開発したい
・リスティング広告のキーワードを追加したい
・ユーザーのニーズにあった広告文を作成したい
・ランディングページの内容を改善したい
・コラム記事の構成を考えたい
2.検索結果の1ページの記事タイトルや説明文を確認
続いて、当記事で紹介したGoogle広告やGoogle Search Consoleで調べた検索クエリで実際に検索してみます。
検索結果で1ページ目に出てきた記事のタイトルや説明文を確認しましょう。Googleの検索結果はユーザーの検索クエリに対してユーザーニーズを満たす質の高い記事から上位に並べられるため、1ページ目の記事は特に検索ニーズを反映しているコンテンツとして参考になります。
例えば「リスティング広告 キーワード」で検索した場合、下記のような記事が並びます。記事のタイトルや説明文を見ると「リスティングのキーワードの選定の仕方を知りたい」というニーズを持ったユーザーが検索していることが分かります。
記事のタイトルや説明文を確認して、まずはざっくりとユーザーのニーズをつかみましょう。
3.検索結果の1ページの記事を読む
続いて、実際に1ページ目に表示された記事の内容を読んでいきます。
どのような情報がユーザーに求められているか確認しましょう。
隅から隅まで読む必要は無く、見出しや強調されている重要な箇所を中心に読みながら記事の要点を掴んでいくのがコツです。
4.サジェストキーワードを確認する
次に「サジェストキーワード」を確認します。
下記のようにGoogleの検索窓にキーワードを入れた際に下部に表示されるキーワードのことを指します。
基本的にサジェストキーワードは、ユーザーが検索している頻度や検索窓に入れたキーワードとの関連度合いによって表示されます。
サジェストを見ることで、ユーザーがどのようなニーズを持っているかが確認できます。
5.Xで検索してみる
ユーザーのニーズを把握する上でXで検索してみるのも一つの手段です。
Xはユーザーが自分の気持ちや感情を投稿することが多い媒体のため、検索クエリを含んだポストを確認することで、ユーザーのニーズを把握することができます。
Googleリスティング広告での検索クエリの活用例
Googleリスティング広告での検索クエリの活用例をご紹介します。
CVがとれている検索語句の配信キーワードへの追加
リスティング広告の効果を改善する上で、CVが獲得できている検索語句を配信キーワードとして追加しましょう。
Google広告で左側メニューの「検索語句」を押すと検索語句別のデータを確認できます。
検索語句を費用降順に並べて、コンバージョンが獲得できている検索語句が配信キーワードとして登録できているか確認しましょう。登録していない場合はすぐに登録すべきです。
CVが獲得できていない検索語句を除外キーワード設定
除外キーワードとは、リスティング広告において、ある特定のキーワードを含む検索語句に対して、あらかじめ広告が表示されないように設定する機能です。この機能を利用すると、自社の商品やサービスに関連性の低い検索への広告配信をすることなく、広告費用を効率的に活用し、高いコンバージョン率の達成を目指すことが可能です。
例えば上図のように「やり方」という語句を除外キーワードに設定した場合、「やり方」が含まれた検索語句では広告が非表示になります。
除外キーワードの詳細やGoogleのリスティング広告での設定方法は『除外キーワード設定で効果を最大化!初心者でもわかる選び方と活用法』で詳しく解説してます。
除外キーワードの選定方法としては、検索語句レポートを費用降順に並べて、費用を多くつかっているがコンバージョンが獲得できていないキーワードを中心に登録するのが良いです。
コンバージョン率が低い検索語句を除外キーワードとして広告が出ないようにすると、全体のコンバージョン率の改善につながります。
CVが獲得できている検索クエリの広告文やLPの訴求への反映
コンバージョンが獲得できている検索クエリは、ユーザーのニーズにマッチしている可能性が高いので、広告文やLPの訴求に活用できます。
例えば「不用品回収 一軒家 費用」という検索クエリで多くのコンバージョンを獲得できていた場合、広告文に「一軒家の不用品回収の費用を確認」等の文言を入れる、LPの訴求として一軒家の場合の不用品回収の料金テーブルを入れるといった打ち手が考えられます。
コンバージョンにつながっている検索クエリは、広告文やLPに反映しましょう。
下記の記事も参考にしてみてください。
・リスティング広告のクリック率を上げる広告文のコツ11選|NG例とOK例で徹底解説!
・LPがリスティング広告の成果を決める理由と良いLPの作り方を解説!
その他の検索クエリの活用例
Googleのリスティング広告以外にも検索クエリは活用可能です。ここではその具体例を解説します。
SEO対策での活用
リスティング広告でコンバージョンが獲得できている検索クエリは、ユーザーのニーズが高いクエリになるので、SEO対策にも活用できます。
具体的には「不用品回収 一軒家 費用」という検索クエリで多くのコンバージョンを獲得できていた場合、一軒家の場合の不用品回収の費用相場をテーマにしたコンテンツ記事を作成することが考えられます。
注意点として、その検索クエリが下記の観点でSEO対策を行うべきキーワードかを確認しましょう。
・検索ボリューム
・競合性
・自社サービスや商品との関連性
詳しくは『中小企業のSEO対策|キーワード選定の方法を解説【図解付き】』の記事をご覧ください。
他広告への活用
リスティング広告でコンバージョンが獲得できている検索クエリを、GoogleやYahoo!のディスプレイ広告に転用することも有効です。
例えば、Google広告のカスタムオーディエンスではその検索クエリをキーワードとして登録すると、キーワードに興味関心があるユーザーや実際に検索したユーザーに配信を行うことが可能です。
Yahoo!広告のオーディエンスリストターゲティングでは検索クエリをキーワードとして登録することで、そのキーワードと関連した語句で検索しているユーザーに配信が可能になります。
詳しくは下記の記事もご参照ください。
・カスタム セグメントについて – Google 広告 ヘルプ
・オーディエンスリストターゲティングの設定 – Yahoo!広告ヘルプ
まとめ
検索クエリの概要や調べ方、活用方法について詳しく解説しました。
皆さんも、この記事で紹介した方法やコツを実践し、広告効果の改善に取り組んでみてください。適切な広告運用によって、売上拡大と事業の成長を実現しましょう。
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