Runwayの使い方完全ガイド!初心者向けに画像付きで解説

 
 

この記事でわかること

  • Runwayの使い方
  • Runwayの基本的な機能の詳細と使用方法
  • Runwayを使う際のコツ
  • Runwayを使う際の注意点
谷田 朋貴

監修者プロフィール

谷田 朋貴

一橋大学卒業後、伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社、Web専業広告代理店を経て、株式会社電通デジタルに入社。国内大手クライアントに対して、デジタル全体のプロモーション施策の戦略立案・実行に従事。また、生成AIを活用した自社業務の効率化にも取り組む。2023年12月、生成AIを活用した業務効率化支援を行う株式会社アドカルを創業。

動画生成AI「Runway」が2024年8月に最新バージョン「Gen-3 Alpha Turbo」をリリースし、大きな注目を集めています。従来の4倍の生成速度と半額になった料金設定により、クリエイターの動画制作プロセスが劇的に変わろうとしています。この記事では、Runwayの基本的な使い方から、プロ級の動画を生成するためのテクニックまで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。高品質な動画をAIで効率的に制作したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

Runwayの特徴

Runway Gen-3 Alpha Turboは、最新の学習訓練データを活用することで、プロンプトに対する応答の一貫性と精度を高めています。従来のGen-3 Alphaと比較して処理速度が大幅に向上し、10秒の動画を30-40秒という驚異的な速さで生成できるようになりました。

Runwayの主な特長は以下の通りです。

・生成速度が最大4倍に加速され、高速な動画制作が可能
・高品質な動画生成と低コストを両立
・リアルからアニメーションまで幅広いスタイルに対応
・YouTubeなどの最新データでトレーニングされた高性能AIモデル

Runwayの料金プラン

Runwayは無料のフリープランから始められ、2024年8月の料金改定により1秒あたりの生成コストが半額になりました。フリープランでは525クレジットが提供され、5秒の動画生成に25ポイントを使用します。より本格的な利用には「Standard」プランがおすすめで、毎月625クレジットが付与され、高解像度出力やウォーターマーク削除などの機能が解放されます。

無料(上記のBasicプラン)でも利用可能ですが、下記の点に注意です。

・クレジットの追加購入不可
・Gen-1とGen-2で透かしの削除や解像度のアップスケールができない
・Gen-3 Alpha Turbo(画像から動画)は最大10秒まで
・Gen-1(動画から動画)は最大4秒まで
・Gen-2(テキストと画像から動画)は動画延長機能で最大16秒まで
・動画プロジェクトは3つまで
・アセット容量は5GBまで

他の動画生成AIとの違い

OpenAIのSoraとの比較

比較項目Runway Gen-3OpenAI Sora
生成速度数分から数十分数分
解像度最大4K(3840×2160)最大1920×1080(HD)
フレームレート24fps、30fps、60fps対応24fps
対応フォーマットMP4、MOV、GIFMP4
生成品質高精細でクリアな映像より自然で滑らかな動き
ユーザーインターフェース直感的で使いやすい直感的で使いやすい

Soraについては下記の動画も参考にしてください。

Luma Dream Machineとの比較

Luma Dream Machineは、高度な3D技術を活用した動画生成AIで、24fpsで5秒間(120フレーム)の高品質な動画を生成できます。特に人物の一貫性に優れており、プロンプトによる詳細なカメラワークの指示が可能です。また、独自のLDMシステムによるカスタムプロンプト登録機能を備え、効率的な動画生成を実現しています。無料プランでは月30回までの動画生成が可能で、プロフェッショナル向けには柔軟な有料プランも用意されています。

両者を比較すると、Luma Dream Machineは人物の一貫性とカスタムプロンプト機能に強みを持つ一方、Runway Gen-3はより長尺な動画生成と高度なカメラモーション制御、さらにリップシンク機能を備えている点が特徴的です。料金体系も異なり、Runway Gen-3はクレジット制を採用することで、より柔軟な利用が可能となっています。

比較項目Luma Dream MachineRunway Gen-3
生成尺5秒間(120フレーム、24fps)の高品質動画最大10秒間の高品質でリアルな動画
一貫性人物の一貫性あり、アニメなどは不得意オブジェクトの一貫性あり
カメラワークプロンプトで指示する記述あり高度なカメラモーションコントロールを設定できる
入力テキストプロンプト・画像入力テキストプロンプト・画像入力(Gen-2)
独自機能LDMによるカスタムプロンプト登録、オンラインプロンプトによる効率化リップシンク(Lip-sync)機能あり、編集機能
料金[無料プラン] 月30回まで動画生成可能 / [Starter] $30/月:120回+無料分30回 / [Pro] $100/月:400回+無料分50回 / [Unlimited] $500/月:2000回+無料分30回[無料プラン] 125クレジット(毎月再付与) / [Standard] $15/月 625クレジット(6個生成可能) / [Pro] $35/月 2250クレジット(25個生成可能) / [Enterprise] 応相談 無制限
Runwayの始め方と基本設定


Runwayは、メールアドレスさえあれば誰でも簡単に始められるAIサービスです。スマートフォンからでもブラウザ経由でアクセスできるため、場所を選ばず利用することができます。ここでは、初めてRunwayを使う方向けに、アカウント作成から基本設定までの手順を詳しく解説していきます。

アカウント作成からログインまでの手順

トップページの「Try Runway」ボタンをクリックすると、アカウント作成画面に移動します。


アカウントの作成方法は以下の3つから選択できます。

・メールアドレスでの新規登録
・Googleアカウントでのログイン
・Apple IDでのログイン

アカウントの作成方法は以下の3つから選択できます。

・メールアドレスでの新規登録
・Googleアカウントでのログイン
・Apple IDでのログイン


登録が完了すると、自動的にダッシュボードページに移動します。ここで無料ユーザーには125クレジットが付与されます。なお、これらのクレジットは補充されないため、計画的な使用をお勧めします。

登録が完了すると、自動的にダッシュボードページに移動します。

日本語設定と基本的な画面説明

Runwayの公式サイトは英語表示が基本ですが、ブラウザの翻訳機能を利用することで日本語での操作が可能です。Chrome や Edge を使用している場合、ページ上で右クリックし「日本語に翻訳」を選択するだけで、インターフェースを日本語化することができます。

ブラウザの翻訳機能を利用することで日本語での操作が可能です。Chrome や Edge を使用している場合、ページ上で右クリックし「日本語に翻訳」を選択するだけで、インターフェースを日本語化することができます。

ダッシュボードの構成は以下のようになっています。

・左サイドバー:利用可能な機能一覧(Text to Video、Image to Video など)
・中央エリア:プロジェクト一覧と新規作成ボタン
・右上:アカウント設定とクレジット残量の確認
・設定メニュー:画質設定やAPIキーの管理

なお、動画生成時のプロンプト(指示文)は英語での入力が推奨されます。日本語でも入力は可能ですが、より精度の高い結果を得るためには英語での入力をお勧めします。また、生成された動画のダウンロードやシェアは、画面右上の専用ボタンから簡単に行うことができます。

Runwayの5つの基本機能と使い方

Runwayは、直感的な操作性と高度な機能を兼ね備えた動画生成AIです。ここでは、制作現場で実際に活用できる5つの基本機能について、具体的な使い方を解説していきます。

テキストから画像を生成する方法

テキストから動画を生成する「Text to Video」は、Runwayの代表的な機能です。ダッシュボードのサイドバーから「Text to Image」を選択します。

ダッシュボードのサイドバーから「Text to Video」を選択し、プロンプト入力欄に生成したい動画の詳細を英語で入力します。


下記の画面が表示されるので、各項目を調整して、プロンプトを入力します。


画像の比率は下記の通り、「16:9」「1:1」「9:16」「3:2」「4:5」の5種類から選択可能です。


解像度は無料プランの場合、720pしか選択できません。


画像のスタイルは下記の通り選択できるので、好みの形式を選びましょう。


プロンプト入力欄では、なるべく英語で生成したい画像のイメージを入力しましょう。

画像から動画を生成する方法

まずは、ダッシュボードの「Try it now」をクリックします。

まずは、ダッシュボードの「Try it now」をクリックします。


左側の赤枠箇所に画像をアップロードしましょう。アップロード可能な画像のサイズは1024×1024ピクセル以下で、JPEGまたはPNG形式に対応しています。


画像がアップロードできたら、プロンプトの入力欄に英語で作成したい動画のイメージを具体的に記載します。アップする画像にもよりますが、下記の要素を含めてみましょう。

最適なプロンプトの要素:
・シーンの時間帯や雰囲気
・登場する物や人物の詳細な描写
・動きや行動の具体的な説明
・背景や環境の設定
・視覚的な効果や特徴

画像がアップロードできたら、プロンプトの入力欄に英語で作成したい動画のイメージを具体的に記載します。アップする画像にもよりますが、下記の要素を含めてみましょう。


プロンプトを入力したら、秒数を指定して、「Generate」ボタンを押します。

プロンプトを入力したら、秒数を指定して、「Generate」ボタンを押します。


すると、画面右側で出力が始まります。パーセンテージが100%になるまで待ちましょう。

すると、画面右側で出力が始まります。パーセンテージが100%になるまで待ちましょう。


下記の動画が作成できました。違和感はありますが、プロンプトの通りに男性が階段を上る動画が生成されました。

動画から動画を生成する方法

「Video to Video」機能では、動画を基に別のスタイルの動画を生成することができます。無料プランだと使用できないので注意が必要です。

画像から動画を生成する場合と同じ画面で、動画をアップロードします。アップロードが完了したら左下の「Example」アイコンを押してみましょう。ここで、動画のデザインを選択することが出来ます。

画像から動画を生成する場合と同じ画面で、動画をアップロードします。アップロードが完了したら左下の「Example」アイコンを押してみましょう。ここで、動画のデザインを選択することが出来ます。例として「3D Cartoon」を選びます。


選択が完了したら、「Generate」ボタンを押せば動画が生成されます。

詳しくは下記の動画をご覧ください。

動画を拡張する方法

画像から動画生成、動画から動画生成をする場合と同じ画面で、赤枠の「Expand Video」のメニューを選択します。すると下記のような画面が表示されます。


動画を選択してアップロードすると、動画を縦または横に拡張するかを選択できます。(アップロードした動画のサイズによって拡張する方向は変わります。)


詳しくは下記の動画をご覧ください。

動画の編集と加工の基本

生成された動画は、Runwayの編集ツールを使って微調整が可能です。タイムラインエディタでは、動画の長さの調整やカット編集が行えます。

ダッシュボードの左側メニュー「Video Editor Projects」を選択して、対象の動画をクリックして「Open」を押しましょう。


下記のような画面で編集が可能です。

下記のような画面で編集が可能です。


また、カラーグレーディング機能を使用することで、色調やコントラストの調整も可能です。編集内容は自動的に保存され、いつでも元の状態に戻すことができます。

生成された動画に音声要素を追加する場合、BGMライブラリから楽曲を選択するか、オリジナルの音声ファイルをアップロードすることができます。音声の開始位置や音量レベルの調整も可能で、動画の雰囲気に合わせた音響効果を付加することができます。

Runway活用のプロ技とコツ


Runwayを最大限に活用するには、適切なプロンプトの作成とレンダリング設定の最適化が重要です。ここでは、プロフェッショナルな動画制作のための実践的なテクニックを紹介します。

高品質な動画を生成するプロンプトの書き方

効果的なプロンプト作成には、具体的で詳細な説明が不可欠です。最適な結果を得るためには、シーンの視覚的な要素を段階的に組み立てていく必要があります。例えば、「ロボットが盆踊りをする」という基本的なプロンプトは、以下のような要素を追加することで、より豊かで意図に沿った映像を生成できます。

プロンプト作成の重要ポイント
・シーンの時間と場所を具体的に指定(例:夏の夜、提灯で照らされた広場)
・主要な被写体の詳細な描写(例:カラフルな浴衣を着たロボット)
・動作や表情の具体的な説明(例:手をつないで輪になって踊る、LEDの目が光る)
・背景や環境の設定(例:伝統的な日本建築、夜空に打ち上がる花火)

また、英語でプロンプトを書く際は、形容詞や副詞を効果的に使用することで、より細かなニュアンスを伝えることができます。特に材質感や光の表現については、具体的な形容詞を使うことで、より意図した映像に近づけることができます。

レンダリング時間を短縮するテクニック

動画生成の効率を高めるために、レンダリング設定の最適化は非常に重要です。プロジェクトの要件に応じて適切な設定を選択することで、クレジットの消費を抑えながら、必要な品質を確保することができます。

クレジットの効率的な使用方法として、まず低解像度でテスト生成を行い、意図した結果が得られることを確認してから、最終的な高解像度での生成を行うことをお勧めします。また、動画の長さは必要最小限に抑え、後編集で長さを調整する方法も効果的です。

さらに、シーケンスの分割生成も有効なテクニックです。複雑なシーンを短いセグメントに分けて生成し、後で組み合わせることで、全体の生成時間を短縮できます。また、休止時間の少ないシーンを優先的に生成し、静止画で代用できる部分は別途処理するなど、効率的なワークフローを構築することが重要です。

Runwayを使う際の注意点

Runwayは優れた動画生成AIですが、効果的に活用するためにはいくつかの重要な注意点があります。ここでは、特に初めてRunwayを使用する方が知っておくべき制限事項と対処方法について説明します。

無料プランには使用制限がある

無料プランでは、いくつかの重要な機能制限が設けられています。まず、最も重要な点として、付与される525クレジットは一度限りで、使い切ると追加購入ができないという制限があります。このクレジットは約105秒分の動画生成に相当しますが、テストや試行錯誤にも使用するため、計画的な使用が必要です。

フリープランの主な制限事項
・動画プロジェクトの作成数が3つまでに制限
・保存可能な容量が5GBまでに制限
・出力解像度が720pに制限
・ウォーターマークの削除不可
・画像出力形式の制限あり

これらの制限を克服するためには、Standardプランへのアップグレードを検討する必要があります。Standardプランでは毎月625クレジットが付与され、最大容量が100GBまで拡大されるほか、高解像度出力やウォーターマーク削除などの機能が解放されます。

日本語には非対応

Runwayのインターフェースは英語表示が基本となっており、公式の日本語対応は現時点では行われていません。ただし、この制限は以下の方法で対処することができます。

まず、ブラウザの翻訳機能を活用することで、インターフェースの大部分を日本語で操作することが可能です。Google ChromeやMicrosoft Edgeなどの主要ブラウザでは、ページ上で右クリックして「日本語に翻訳」を選択するだけで、操作画面を日本語化できます。

ただし、重要な注意点として、動画生成のためのプロンプト(指示文)は必ず英語で入力することを推奨します。日本語でのプロンプト入力も技術的には可能ですが、AIモデルの学習データが主に英語であるため、意図した結果を得られない可能性が高くなります。英語でのプロンプト作成に不安がある場合は、ChatGPTなどの翻訳ツールを活用して、適切な英語表現に変換することをお勧めします。

まとめ:Runwayを使いこなして高品質な動画を作ろう


Runway Gen-3 Alpha Turboは、動画生成AIの最前線を走るサービスとして、クリエイターの可能性を大きく広げています。無料プランでも高品質な動画生成が可能なため、まずは基本的な機能から試してみることをおすすめします。

プロンプトの書き方を工夫したり、画像から動画を生成する機能を活用したりすることで、徐々に自分なりの活用方法を見つけることができるでしょう。動画制作の新しい扉が開かれた今、Runwayを使いこなすことで、より効率的で創造的な映像制作ワークフローを確立することができます。ぜひ、この革新的なツールを活用して、あなたならではの魅力的な動画制作に挑戦してみてください。


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