GitHub Copilotとは?使い方やCursorとの違いを解説
この記事でわかること
- GitHub Copilotとは
- GitHub Copilotのメリットと活用シーン
- GitHub Copilotの料金プラン
- GitHub Copilotのセットアップ手順を画像付きで解説
- 活用のコツやCursorとの違い
AIによる開発支援ツールとして注目を集めるGitHub Copilotは、プログラミングの効率を劇的に向上させる可能性を秘めています。本記事では、GitHub Copilotの基本的な機能や特徴から、具体的な活用方法、セットアップ手順まで、実践的な内容を分かりやすく解説します。開発効率の向上を目指す方は、ぜひ参考にしてください。
目次
GitHub Copilotとは
引用:https://github.com/features/copilot
プログラミングの世界に革新的な変化をもたらしているGitHub Copilotは、AIを活用した次世代の開発支援ツールです。従来の開発手法を一新し、開発者の生産性を飛躍的に向上させる可能性を秘めています。本章では、GitHub Copilotの基本的な機能や特徴、対応している開発環境について詳しく解説していきます。
GitHub Copilotの基本機能と特徴
GitHub Copilotは、OpenAIの技術を活用した革新的なAIペアプログラミングツールです。プログラマーが記述したコメントや関数名から、AIが文脈を理解し、最適なコードを自動的に提案してくれる画期的な開発支援サービスです。
GitHub Copilotの主な特徴として、リアルタイムでのコード提案、インテリジェントなコンテキスト理解、さまざまなプログラミング言語への対応が挙げられます。開発者がコメントを書いたり、関数の一部を入力したりすると、AIがその意図を理解し、続くコードを予測して提案します。これは単なるコード補完機能とは一線を画す、より高度な支援機能となっています。
例えば、「ユーザー入力を検証する関数」というコメントを書くだけで、適切な入力検証のコードを自動生成してくれます。また、既存のコードベースの文脈を理解し、プロジェクト全体の一貫性を保った提案を行うことも特徴です。
対応言語とエディタの網羅的解説
GitHub Copilotは、幅広いプログラミング言語とエディタに対応しています。特に以下の言語で高いパフォーマンスを発揮します。
・Python:データ分析やウェブアプリケーション開発に最適
・JavaScript/TypeScript:フロントエンド開発からサーバーサイド開発まで幅広くサポート
・Ruby:Webアプリケーションフレームワークの開発に強み
・Go:システムプログラミングやマイクロサービス開発をサポート
・C#:.NET環境での開発を効率化
・C++:システム開発やゲーム開発での活用が可能
対応エディタについても、開発者が普段使用している主要なものをカバーしています。Visual Studio Code(VS Code)との統合が最も充実しており、スムーズな開発体験を提供します。その他にも、Visual Studio、Neovim、JetBrains製品群(IntelliJ IDEA、PyCharm、WebStormなど)といった人気の開発環境で利用可能です。
各エディタでは、専用の拡張機能やプラグインを通じてGitHub Copilotを利用することができ、それぞれのエディタの特性に合わせた最適な統合が実現されています。特にVS Codeでは、インラインでのコード提案やAlt+[/]キーを使用した複数の提案の切り替えなど、直感的な操作が可能です。
GitHub Copilotのメリットと活用シーン
開発効率の向上から新しい言語の習得まで、GitHub Copilotは様々な場面で開発者をサポートする強力なツールです。実際の開発現場での活用事例を交えながら、具体的なメリットと効果的な活用方法について説明していきます。
開発効率が飛躍的に向上する
GitHub Copilotを活用することで、開発効率は大幅に向上します。特に定型的なコードの作成やボイラープレートコードの実装において、その効果は顕著に表れます。たとえば、データベース接続やAPI実装など、よく使用される処理のコードを、コメントを書くだけで自動生成できるようになります。
開発効率向上の具体的なポイントとして、以下が挙げられます。
・ルーチン作業の自動化:データ構造の定義やCRUD操作の実装が迅速に行える
・エラーハンドリングの充実:一般的なエラーケースに対する適切な処理を自動提案
・テストコードの生成:基本的なユニットテストを自動で提案
・ドキュメント生成:関数やクラスのドキュメントコメントを自動生成
新規言語を使う際の強力な学習支援機能
新しいプログラミング言語やフレームワークの学習においても、GitHub Copilotは強力な味方となります。経験の少ない言語でコーディングを行う際、適切な構文やベストプラクティスを提案してくれることで、学習曲線を大幅に緩やかにすることができます。
例えば、Pythonに慣れた開発者がRustを学ぶ場合、メモリ管理やエラーハンドリングなどの言語固有の概念について、実践的なコード例とともに学ぶことができます。GitHub Copilotは単にコードを提案するだけでなく、その言語での一般的な実装パターンや慣習的な書き方も同時に学ぶことができる教育的な側面も持ち合わせています。
また、フレームワークやライブラリの使用方法についても、適切な実装例を提示してくれます。例えば、React.jsのコンポーネント実装やSpring Bootのコントローラー作成など、フレームワーク特有の作法に沿ったコードを生成することで、新技術の習得をスムーズにサポートします。これにより、新しい技術スタックへの移行や、チーム内での技術の統一化もより容易になります。
GitHub Copilotの料金プラン
※引用:https://github.com/pricing
開発効率を革新的に向上させるGitHub Copilotは、適切な投資価値のある有料サービスとして提供されています。ここでは、個人開発者から企業まで、それぞれのニーズに合わせた料金プランについて詳しく解説していきます。
個人・法人向けの料金体系
GitHub Copilotの料金体系は、利用者のニーズや規模に応じて柔軟に選択できるよう設計されています。個人開発者向けの基本プランは月額10ドル(年間契約の場合は100ドル)で提供されており、フルタイムの開発作業をサポートするのに十分な機能が含まれています。
法人向けには、より包括的な機能を備えたGitHub Copilot Businessが用意されています。このプランでは、以下のような企業ニーズに特化した機能が追加されています。
・コード提案のセキュリティ強化:企業のセキュリティポリシーに準拠
・チーム管理機能:一括導入と管理が可能
・高度なAIフィルタリング:機密情報の漏洩防止
・専門的なサポート:ビジネス向けの優先サポート対応
無料トライアルの活用方法
GitHub Copilotでは、サービスの有効性を実際に体験できる60日間の無料トライアル期間が設けられています。この期間中は、個人プランで利用可能な全ての機能を制限なく使用することができます。トライアル期間中に開発効率がどの程度向上するか、実際のプロジェクトで検証することが可能です。
トライアル期間中は、特に以下の点に注目して効果を検証することをお勧めします。まず、日常的な開発タスクでの時間短縮効果を計測します。次に、チーム内での知識共有やコードの品質向上にどの程度寄与するかを評価します。そして、新しい技術やライブラリの学習時間がどれだけ短縮されるかを確認します。これらの指標を総合的に判断することで、自身やチームにとって最適なプランを選択することができます。
なお、トライアル期間中はいつでもキャンセル可能で、期間内にキャンセルすれば料金は一切発生しません。トライアル終了後も、月額プランであれば柔軟に契約を見直すことができ、開発ニーズの変化に応じて対応することが可能です。
GitHub Copilotのセットアップ手順を画像付きで解説
GitHub Copilotの導入は、開発環境を革新的に進化させる重要なステップです。ここでは、導入から初期設定まで、実際の画面に沿って詳しく解説していきます。セットアップは基本的に簡単な手順で完了しますが、確実な導入のために一つ一つのステップを丁寧に確認していきましょう。
アカウント作成からインストールまで
GitHub Copilotの利用を開始するには、まずGitHubアカウントが必要です。GitHubアカウントをお持ちでない方は、GitHub公式サイトでアカウントを作成することから始めましょう。アカウント作成後の基本的な導入手順は以下の通りです。
公式サイトの右上「Sign in」をクリックします。
GitHubアカウントにログイン後、画面右上のプロフィールアイコンをクリックします。
メニューから「Settings」をクリックします。
続いて、画面左側のメニューの中から、「Copilot」をクリックします。
次に画面上部にある「Start using Copilot free」をクリックして下さい。
GitHub Copilotの30日無料トライアルの申込画面が表示されるので、「Monthly Plan(10$/月)」「Yearly Plan(100$/年)」のいずれかを選択し、「Get access GitHub Copilot」をクリックしましょう。
※期間内の解約は無料です。
住所や名前などを入力し、赤枠内の「Save Payment information」をクリックして下さい。
続いて支払い情報を入力して、赤枠内の「Save payment information」を押しましょう。クレジットカードもしくはPayPalで支払いが可能です。
確認画面の内容が間違っていなければ、同意のチェックボックスを選択して、そのまま「Submit」を押します。
最後に「Save and complete setup」をクリックしましょう。
下記の画面が表示されたら登録完了です。
VS CodeでのGitHub Copilot設定方法
VS Codeは最も多くの開発者に利用されているエディタであり、GitHub Copilotとの相性も抜群です。VS Codeでの設定は非常に直感的で、拡張機能のマーケットプレイスからGitHub Copilot拡張機能をインストールするだけで基本的な準備が整います。
VS Codeは以下公式サイトからダウンロード可能です。
Download Visual Studio Code:https://code.visualstudio.com/download
VS Codeを起動したら、左側メニューの「拡張機能」のアイコンをクリックして下さい。
拡張機能の中から「GitHub Copilot」を検索しインストールしてください。
インストールが完了したら、「Sign in to Use Copilot for free」を押して、サインインしましょう。
連携が完了すると、すぐにコードの提案機能が利用可能になります。デフォルトの設定でも十分に活用できますが、より効果的に活用するためにキーボードショートカットのカスタマイズや、提案の表示方法の調整なども検討すると良いでしょう。
その他のエディタでの導入手順
VS Code以外の開発環境でもGitHub Copilotは快適に利用することができます。JetBrains製品群(IntelliJ IDEA、PyCharm、WebStormなど)では、プラグインマーケットプレイスからGitHub Copilotプラグインをインストールします。各IDEの設定画面からGitHubアカウントとの連携を行い、必要に応じて細かな設定を調整することで、開発環境に最適化された形でCopilotを利用することができます。
Neovimユーザーの場合は、パッケージマネージャーを通じてGitHub Copilotプラグインをインストールします。設定ファイルに必要な設定を追加し、トークン認証を行うことで利用可能になります。Neovimならではの高度なカスタマイズも可能で、既存のワークフローに自然に組み込むことができます。
GitHub Copilotのプランのキャンセル方法
30日間の無料トライアル期間中に、プランをキャンセルすれば課金は発生しません。
キャンセルしたい場合は、GitHubの管理画面から「Billing and plans」→「Plans and usage」をクリックしましょう。
Add-ons欄の「Cancel trial」を押せばプランをキャンセル可能です。
GitHub Copilotを最大限活用するためのコツ
GitHub Copilotの基本的な機能は直感的に使えますが、より効果的に活用するためにはいくつかのコツがあります。ここでは、開発効率を最大限に高めるための実践的なテクニックを紹介していきます。
効果的なプロンプトを活用する
GitHub Copilotの性能を最大限引き出すために、効果的なプロンプトの書き方を理解することが重要です。単なるコメントではなく、意図を明確に伝えるプロンプトを書くことで、より精度の高いコード提案を受けることができます。
・具体的な要件や制約条件を明記する
・期待する入出力の例を示す
・使用したいライブラリや技術スタックを明示
・実装したい機能の目的を説明
コード提案の精度を上げる
コード提案の精度を向上させるためには、プロジェクトのコンテキストをGitHub Copilotに適切に理解させることが重要です。まず、プロジェクト全体の構造を整理し、関連するファイルを適切に配置することで、より文脈に沿った提案を得ることができます。
また、既存のコードベースとの一貫性を保つために、プロジェクトで使用している命名規則やコーディング規約に従ったコメントを書くことも効果的です。さらに、複雑な機能を実装する際は、段階的にプロンプトを書き、各ステップでGitHub Copilotの提案を確認しながら進めることで、より正確な実装を実現することができます。
提案されたコードは常にレビューし、必要に応じて修正を加えることも重要です。GitHub Copilotは非常に強力なツールですが、最終的な判断は開発者が行う必要があります。提案されたコードの品質を確認し、プロジェクトの要件に合わせて適切にカスタマイズすることで、より高品質な開発が可能になります。
GitHub Copilotを使う際の注意点
GitHub Copilotは非常に強力な開発支援ツールですが、使用する際には特定の注意点に留意する必要があります。まず、生成されるコードの品質と正確性は、AIの学習データに依存しているため、必ずしも最適な実装が提案されるとは限りません。提案されたコードは、セキュリティ、パフォーマンス、およびプロジェクト要件の観点から慎重にレビューする必要があります。
コードの著作権やライセンスに関する考慮も重要です。GitHub Copilotは公開されているコードを学習データとして使用しているため、生成されたコードが既存のライセンスに抵触する可能性があります。特に商用プロジェクトでは、この点に十分な注意を払う必要があります。
また、機密情報や個人情報を含むコメントをプロンプトとして使用することは避けるべきです。GitHub Copilotはクラウドサービスとして動作するため、入力されたコメントやコードはGitHubのサーバーに送信されます。組織の機密情報保護のため、適切な情報管理が求められます。
GitHub CopilotとCursorの機能や特徴を比較
次世代AIコードエディタ「Cursor」は、ChatGPTの強力なAI機能を統合し、コードの自動生成から編集、デバッグまで、プログラミングに関わるほぼすべての作業をAIでサポートするツールです。一方、GitHub Copilotは、GitHubが提供するAIペアプログラミングツールとして、コードの補完や生成に特化した機能を提供しています。開発者支援ツールとして注目を集めるこの2つのツールには、それぞれ特徴的な強みがあります。両ツールの主要な機能を詳しく比較していきましょう。
Cursorについては『Cursorとは?AIコードエディタの全機能と使い方完全解説』の記事で詳しく解説しております。
基本機能の比較
主要な機能について、以下の表で比較してみましょう。
機能 | GitHub Copilot | Cursor |
---|---|---|
コード自動補完 | ○ | ○ |
インラインチャット | ○ | ○ |
ターミナルコマンドAI支援 | ○ | ○ |
コミットメッセージ自動生成 | ○ | × |
プロジェクトスキャフォールディング | ○ | × |
エージェントモード | × | ○ |
ノート機能 | × | ○ |
差分表示 | ○ | ○ |
Jupyter対応 | ○ | × |
両ツールともに基本的なコーディング支援機能は充実していますが、それぞれに特徴的な機能があります。
特有の強みと活用シーン
それぞれのツールの料金プランと主な特徴を比較してみましょう。
項目 | GitHub Copilot | Cursor |
---|---|---|
個人プラン料金 | $10/月 | $20/月(プロプラン) |
ビジネスプラン料金 | $19/ユーザー/月 | – |
主な対象ユーザー | 大規模開発チーム | 個人・小規模チーム |
利用可能なAIモデル | 限定的 | 豊富(GPT-4、Claude-3シリーズなど) |
カスタマイズ性 | 標準的 | 高度 |
GitHub Copilotの強みは以下の点にあります。
- 大規模プロジェクトの迅速な立ち上げをサポート
- チーム開発における一貫性の維持
- 効率的なコードレビュープロセスの実現
- 手頃な価格設定による導入のしやすさ
一方、Cursorの特徴的な強みとしては下記の通りです。
- 柔軟なカスタマイズ可能な開発環境
- エージェントモードによる高度な自動化
- 豊富なAIモデルの選択肢
- ノート機能による知識共有の促進
開発支援ツールとしての方向性
GitHub Copilotは、開発プロセスの標準化と効率化に重点を置いています。特に大規模な開発チームでの利用を想定し、プロジェクト全体の一貫性を保ちながら開発速度を向上させることができます。コミットメッセージの自動生成やプロジェクトスキャフォールディングなど、チーム開発を促進する機能が充実しています。
対してCursorは、個々の開発者の創造性とカスタマイズ性を重視しています。エージェントモードを活用することで、複雑なコード編集作業も自動化でき、開発者の生産性を大きく向上させることができます。また、多様なAIモデルに対応していることで、用途に応じて最適なAIアシスタントを選択できる点も特徴です。
両ツールの選択は、プロジェクトの規模や開発スタイル、重視する機能によって判断するのが良いでしょう。大規模なチーム開発や標準化されたプロセスを重視する場合はGitHub Copilot、個人やスモールチームでより柔軟な開発環境を求める場合はCursorが適していると言えます。
まとめ:GitHub Copilotで開発効率を革新的に向上させよう
GitHub Copilotは、AIを活用した次世代の開発支援ツールとして、プログラマーの作業効率を大きく向上させる可能性を秘めています。基本的な機能から高度な活用方法まで、本記事で解説してきた内容を実践することで、より効率的な開発環境を構築することができます。適切な使用方法と注意点を理解し、チームの開発プロセスに組み込むことで、プロジェクト全体の生産性向上につながるでしょう。
無料トライアル期間を活用して実際に試してみることで、自身の開発スタイルに合わせた最適な使用方法を見つけることができます。GitHub Copilotは確かに有料サービスですが、得られる開発効率の向上を考えると、十分な投資価値があるツールといえます。ぜひ本記事を参考に、GitHub Copilotを活用した効率的な開発環境の構築にチャレンジしてみてください。
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