Self-Consistency(自己整合性)を解説【例文付き】
ChatGPTに興味を持って調べている中で、
「Self-Consistencyって何?」
「Self-Consistencyの活用事例は?」
「Self-Consistencyってマーケティングに活かせるの?」
といった疑問を持たれている方向けに、Self-Consitencyの概要や活用方法について解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
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目次
Self-Consistency(自己整合性)とは何か
プロンプトエンジニアリングの技術の一つに「Self-Consistency(自己整合性)」があります。
複雑な推論を行う際には、中間的な推論のプロセスが重要となりますが、Few-Shot プロンプティングやCoTプロンプティングを与えることで多様な推論パスを生成し、論理的な思考をChatGPTに持たせます。このプロンプティング技術を「Self-Consistency(自己整合性)」と呼びます。
Self-Consistency Improves Chain of Thought Reasoning in Language Modelsの論文で提唱された技術です。
Few-ShotプロンプティングやCoTプロンプティングなど、その他のプロンプトについて詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
・Few-Shotプロンプティングとは?マーケティングへの活用法も解説
・CoT(Chain-of-Thought)プロンプティングとは?
・ReActプロンプトとは?マーケティングへの活用法も詳しく解説!
・ゴールシークプロンプトとは?例文付きで解説|深津式・シュンスケ式
・知識生成プロンプティングとは?マーケティングへの活用法も解説!
Self-Consistency(自己整合性)を活用するメリット
Self-Consistency(自己整合性)を活用することで、ChatGPTなどの大規模言語モデル(LLM)が整合性のとれた結論を導くことができ、高度な問題も解答することが可能になります。
特に算術的な推論に威力を発揮することができます。
Self-Consistency(自己整合性)の具体例
それでは実際の例を用いて、Self-Consistency(自己整合性)を解説していきます。
お金の計算問題の例文
次のように、お金に関する計算問題をChatGPTに与えてみます。
・プロンプト例
近所のスーパーでトマトを6個とキャベツ1玉を買って、3円の袋に入れてもらいました。合計の金額は683円でした。
キャベツ1玉は200円でした。トマト1個の値段はいくらでしょうか。
・出力文(GPT3.5)
まず、トマト6個の合計金額を計算します。キャベツの価格を200円として、合計金額が683円であることから、トマト6個の合計金額は683円からキャベツの価格を引いたものです。
キャベツ1玉の価格:200円 トマト6個とキャベツ1玉の合計金額:683円
トマト6個の合計金額 = 合計金額 – キャベツ1玉の価格 トマト6個の合計金額 = 683円 – 200円 トマト6個の合計金額 = 483円
次に、1個のトマトの価格を求めます。トマト6個の合計金額を6で割ることで、1個のトマトの価格が求まります。
1個のトマトの価格 = トマト6個の合計金額 ÷ 6 1個のトマトの価格 = 483円 ÷ 6 1個のトマトの価格 = 80.5円
したがって、1個のトマトの価格は80.5円です。
袋分の料金が無視されたことで、誤った答えが出力されてしまいました。(正解は80円になります。)
そこで、Self-Consistencyを用いて、例を提示してみます。
具体的にはFew-ShotプロンプティングとCoTプロンプティングを活用した中間の推論ステップ例を入力してあげればOKです。
・プロンプト例
Q:マイケルは1個50円のチョコを10個買いました。10個まとめ買いすると、70円引きになりました。合計金額はいくらでしょうか。
A:マイケルは50円のチョコを10個買ったのでその合計は500円になりますが、70円引きなので合計金額は500-70=430円になります。
Q:マイケルは1,000円持っています。彼は1つあたり100円のクリームパンを5つ買いました。残りのお金はいくらでしょうか。
A:マイケルが買ったクリームパンの合計金額は100×5=500円になります。したがって、残りのお金は1,000-500=500円になります。
Q:現在、マイケルは15歳です。マイケルの弟は8歳です。マイケルが22歳になった時に、弟は何歳になりますか。
A:マイケルが22歳になった時、現在から22-15=7年が経過しています。つまり弟は8+7=15歳になっています。
Q:森には20本の針葉樹があります。今日、森に針葉樹を植える予定です。その後、森に30本の針葉樹があります。今日、何本の針葉樹を植えましたか?
A:20本の桃の木から始めます。後で30本の針葉樹があります。差は、彼らが植えた木の数でなければなりません。したがって、彼らは30-20 = 10本の針葉樹を植えなければなりません。回答は10です。
Q:駐輪場に電動キックボードが2台あり、さらに3台の電動キックボードが駐輪されました。駐輪場には何台の電動キックボードがありますか?
A:駐輪場には既に2台のキックボードがあります。そこに3台の電動キックボードが駐輪されたので、電動キックボードは2+3=5台になります。
Q:コンビニで130円のカップラーメンと200円のビールを買いました。袋にいれてもらって、合計の金額は333円でした。袋の金額はいくらになりますか?
A:コンビニとカップラーメンの金額は130+200=330円になります。袋の値段は333-330=3円になります。
Q:箱の中にボールが9個あります。月曜日から金曜日まで毎日2個ずつのボールが追加されました。土曜日には箱の中にボールがいくつ入っていますか?
A:月曜日から金曜日までの日数は5日です。1日に2個ずつのボールが追加されたので、合計で5×2=10個のボールが追加されました。最初に9個のボールがあったので、現在は9+10=19個のボールがあります。
Q:近所のスーパーでトマトを6個とキャベツ1玉を買って、3円の袋に入れてもらいました。合計の金額は683円でした。キャベツ1玉は200円でした。トマト1個の値段はいくらでしょうか。
A:
・出力文(GPT3.5)
袋の価格が3円で、合計金額が683円であることが与えられています。また、キャベツ1玉の価格が200円であることもわかっています。それでは、トマトの合計金額を求め、それから1個あたりの価格を計算します。
トマトの合計金額 = 合計金額 – 袋の価格 – キャベツの価格 トマトの合計金額 = 683円 – 3円 – 200円 トマトの合計金額 = 480円
次に、トマトの個数が6個であることから、1個あたりの価格を求めます。
1個のトマトの価格 = トマトの合計金額 ÷ トマトの個数 1個のトマトの価格 = 480円 ÷ 6 1個のトマトの価格 = 80円
したがって、1個のトマトの価格は80円です。
袋の価格を考慮することで、正しい解答が出力されました。
このように連想的な思考のプロンプティングを大量に与えて学習させることで、適した回答を導くことが可能になります。
Self-Consistency(自己整合性)のマーケティング活用例
Self-Consistency(自己整合性)を用いた、マーケティングへの活用例を解説します。
市場規模の推定
新規の事業やプロダクトの開発を検討する際に、ターゲットとなる市場の規模をリサーチする必要があります。
その際にChatGPTにフェルミ推定を行ってもらうことで市場規模を分析し、ざっくりと輪郭をつかむことが可能になります。Self-Consistency(自己整合性)を活用することで、より整合性の取れた結論をアウトプットできる可能性があります。
売上高の推定
Self-Consistency(自己整合性)は特に算術的な推論の際に威力を発揮するため、売上高の推定にも活用できるでしょう。
変数が多く、より複雑な推論が必要になる場合は是非活用してみてください。
まとめ
Self-Consistency(自己整合性)の概要やメリット、具体的な例文、マーケティングへの活用法について解説しました。
実際にChatGPT等でSelf-Consistency(自己整合性)を活用しながら、マーケティングにも活かしてみてください。
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