リスティング広告のクリック単価とは?相場の調べ方と改善方法を解説
この記事でわかること
- リスティング広告のクリック単価の基本と計算方法
- 画像付きで解説、リスティング広告のクリック単価を調べる方法
- リスティング広告のクリック単価を改善する方法
リスティング広告はクリックされると費用が発生する仕組みになっています。1度のクリックで発生する費用を「クリック単価(CPC)」と呼びます。金額はキーワード毎に異なり、オークションに参加している企業が多いほど、クリック単価は高くなります。
この記事ではリスティング広告におけるクリック単価相場の調べ方と改善方法について解説します。クリック単価に関する理解を深めて、実際に改善する方法を身につけることで、広告効果を最大化することができるでしょう。
記事を通して、皆さんが広告運用の知識とスキルを高め、売上拡大と事業の成長を実現される一助となれば幸いです。
リスティング広告の基本や仕組みについては『リスティング広告とは|仕組み・運用・成功の秘訣を初心者向けに解説」の記事をご覧ください。
目次
リスティング広告のクリック単価(CPC)とは?
クリック単価(CPC)の定義
CPC(Cost Per Click)とは、「クリック単価」の略でリスティング広告がクリックされるたびに広告主が支払う費用のことを指します。広告が表示されて、誰かがその広告を実際にクリックして初めて費用が発生する仕組みです。
クリックされたときに課金される金額は、「入札形式(オークション)」で決まります。
下記公式ページもご確認ください。
クリック単価(CPC) – Google 広告 ヘルプ
Google 広告のオークションの仕組み – Google 広告 ヘルプ
クリック単価の計算方法
クリック単価の計算は非常にシンプルです。広告にかかる総費用を、その広告が得たクリック数で割るだけです。例えば、ある広告キャンペーンに1000円を費やし、その広告が10回クリックされた場合、CPCは100円となります。
なぜクリック単価が重要なのか
予算配分の最適化
クリック単価を理解することで、広告予算をより効率的に配分することができます。特定のキーワードのクリック単価が高い場合、それに見合ったリターンがあるかどうかを検討し、調整する必要があります。
ROIの向上
クリック単価を改善しながら多くのクリックを獲得することは、投資に対するリターン(ROI)につながる可能性もあります。広告の品質を高めることで、クリック単価を最適化し、広告のパフォーマンスを向上させることが可能です。
競合の分析
業界の平均クリック単価を知ることで、自社の広告が競合他社と比べてどの程度効率的であるかを評価することができます。また、クリック単価が上昇している要因が競合他社の配信強化の場合、異なるアプローチを検討するきっかけにもなります。
リスティング広告のクリック単価の相場を調べる方法
クリック単価の相場に関しては、Google広告で調べる方法があります。「キーワードプランナー」というツールを用いることで、キーワードの月間検索ボリュームや競争度、クリック単価の推定相場を調べることが可能です。
下記にて詳しく実際の手順を解説します。
Google広告
①管理画面の「ツールと設定」を選択します。
②「キーワードプランナー」をクリックします。
③「検索のボリュームと予測のデータを確認する」をクリックします。左側の「新しいキーワードを見つける」は登録するキーワードを選定する際に利用する機能です。
④クリック単価を調べたいキーワードを入力して「開始する」をクリックします。
次の画面で下記の通り、入力したキーワードのクリック単価相場が表示されます。
「ページ上部に掲載された広告の入札単価(低額帯)」と「ページ上部に掲載された広告の入札単価(高額帯)」が表示されますが、おおよそ2つの値の平均値を相場のクリック単価で認識しておけば問題ないです。高くなる場合は高額帯のクリック単価まで上昇する可能性もあるという認識をしておきましょう。
指標 | 説明 |
---|---|
ページ上部に掲載された広告の入札単価(低額帯) | 過去に対象のキーワードでページ上部に広告を表示した広告主様の単価実績の中で、低い範囲の入札単価(第 20 百分位数の近似値)が示されます。このデータは、お客様が指定した地域と検索ネットワークの設定に基づきます。 |
ページ上部に掲載された広告の入札単価(高額帯) | 過去に対象のキーワードでページ上部に広告を表示した広告主様の単価実績の中で、高い範囲の入札単価(第 80 百分位数の近似値)が示されます。このデータは、お客様が指定した地域と検索ネットワークの設定に基づきます。 |
Google広告でのクリック単価相場の調べ方は以上になります。
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リスティング広告のクリック単価が決まる仕組み
リスティング広告のクリック単価(CPC)は、広告がクリックされるたびに広告主が支払う費用のことを指します。クリック単価は、オークションシステムに基づいて決定されますが、その価格は単に最高額を提示した広告主が支払う金額ではありません。
参考:Google 広告のオークションの仕組み – Google 広告 ヘルプ
Google広告は「広告ランク」、Yahoo!広告は「オークションランク」という指標で決定されます。ランクが高いほど上位に掲載されます。
広告ランク(Google) | オークションランク(Yahoo!) |
---|---|
入札価格 | 広告グループやキーワードに設定した入札価格 |
広告とランディング ページの品質 | 推定クリック率 |
広告ランクの下限値 | 表示URLの過去のクリック率 |
オークションでの競争度 | 広告文と検索クエリーの関連性 |
ユーザーが検索に至った背景(コンテキスト) | 広告が掲載された地域別の掲載実績(アカウント全体) |
広告表示オプションやその他の広告フォーマットの効果 | インターネットユーザーの検索クエリー |
- | 各種デバイス(PC、スマートフォン、タブレット)での広告の掲載実績 |
広告ランク、オークションランクによって掲載順位が決まり、クリック単価は「掲載順位が1つ下の相手のランクを上回るために必要な最低金額」というロジックで確定します。
Google広告の広告ランクについて詳しく知りたい方は広告ランクを上げる方法を現役運用者が徹底解説!上位表示の秘訣5つの記事をご覧ください。『広告ランクについて – Google 広告 ヘルプ』も合わせてご確認ください。
クリック単価の決まり方について、より詳しく知りたい方はGoogle公式のヘルプページをご覧ください。
実際のクリック単価(CPC) – Google 広告 ヘルプ
リスティング広告のクリック単価の改善を図る前に注意すべきこと
筆者の実際の経験に基づくと、よくあるケースとしてお客様から「CPAを下げたいからクリック単価を改善してほしい」という要望をいただくことがあります。決して間違ってはいないのですが、CPAやクリック単価を改善する前に目的や目標を改めて振り返ることが重要です。
仮に目的が新規の顧客獲得であり、目標が年間の新規顧客の獲得数2,000件なのであれば、CPAやクリック単価を下げることで獲得件数も低下し、本来の目的・目標から離れていってしまう可能性もあるからです。新規の顧客獲得のために、クリック単価の上昇を許容してコンバージョン数を増やしにいくのが最適な戦術の場合もあります。
実際にリスティング広告の運用が始まると、目先のクリック単価やCPAを改善しようと視野狭窄になりがちですが、あくまでも目的・目標を明確にして施策の実施中も見失わないことが大切です。
リスティング広告のクリック単価を改善するための方法4選
ここでは、クリック単価(CPC)を改善する方法について解説します。
広告の品質を向上させる
広告文やランディングページ(LP)の質を高めることが、クリック単価の改善に直接的に寄与します。広告の品質が高いと、より低い入札単価で高い広告ランクを得られるため、結果的にクリック単価が下がります。
質の高い広告文の作成方法については『リスティング広告のクリック率を上げる広告文のコツ11選|NG例とOK例で徹底解説!』の記事で、LPの作り方や改善方法は『LPがリスティング広告の成果を決める理由と良いLPの作り方を解説!』の記事で詳しく解説しております。
広告アセット(旧:広告表示オプション)を網羅的に設定する
広告アセットの設定有無も広告ランクに影響を与えるため、網羅的に設定しましょう。広告アセットは広告と一緒に、サイトリンクや住所などを表示できる機能のことです。
広告アセットについては『【Google 広告】広告アセットとは?全14種類の設定方法やメリットを解説』の記事で詳しく解説しております。
アセットについて – Google 広告 ヘルプも合わせてご確認ください。
キーワード戦略の最適化
クリック単価を下げるためには、キーワード選定を見直すことが重要です。コストがかかっているがコンバージョンにつながりにくいキーワードを見直し、より効果的なキーワードに予算をシフトすることが効果的です。また、マッチタイプの変更によっても、クリック単価の抑制が可能になります。
成果の出るキーワード選定の方法は『【決定版】リスティング広告で成果を出すキーワード選定|簡単6ステップでわかりやすく解説』で詳しく解説しております。
自動入札戦略の活用
Google広告などのプラットフォームでは、コンバージョン最大化やクリック単価の目標を設定することで、自動的に入札価格を調整する入札戦略を利用できます。これにより、クリック単価の最適化とともに、広告キャンペーンの全体的なパフォーマンスを向上させることが可能です。
下記の記事も合わせてご確認ください。
・「クリック数の最大化」入札戦略について – Google 広告 ヘルプ
・目標インプレッション シェアに基づく入札について – Google 広告 ヘルプ
・「コンバージョン数の最大化」による入札について – Google 広告 ヘルプ
・「コンバージョン値の最大化」入札戦略について – Google 広告 ヘルプ
リスティング広告のクリック単価に関するよくある質問
Q.Google広告とYahoo!広告のクリック単価は同じですか?
A.Google広告の方がクリック単価は高い傾向にあります。理由としてはYahoo!広告に比べて競合が多く出稿しており、クリック単価が上昇するためです。ただし、Google広告の方がコンバージョン率が高くなって、CPAでみるとGoogle広告の方が良いというケースが往々にしてあるので、媒体選定の際はクリック単価のみで選ばないようにしましょう。
どの媒体で広告配信すべきかについては、リスティング広告の種類6つと適切な使い分け方を解説【図解付き】をご覧ください。
Q.広告表示ができるクリック単価(入札価格)は最低いくらですか?
競合の広告ランクによって決まるため、一概には言えません。入札価格が低すぎると、広告ランクの下限値を満たさずに広告が表示されない可能性もあります。
まとめ
リスティング広告のクリック単価の基本や相場の調べ方、改善方法について解説しました。
皆さんも、この記事で紹介した方法やコツを実践し、広告効果の改善に取り組んでみてください。適切な広告運用によって、売上拡大と事業の成長を実現しましょう。
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