除外キーワード設定で効果を最大化!初心者でもわかる選び方と活用法
この記事でわかること
- 除外キーワードの仕組み
- 画像付きで解説、除外キーワードの選び方と設定手順
- 除外キーワードと配信キーワードのマッチタイプの違い
「除外キーワードって何?」
「リスティング広告における適切な使い方が知りたい」
という疑問を持たれている方向けに「除外キーワード」の基本や使い方について解説します。
リスティング広告における「除外キーワード」は、広告キャンペーンの精度を高め、効果的な広告配信を実現するための重要な機能です。本記事では、「除外キーワード」の定義からメリットやデメリット、さらには最適な設定方法、具体的な設定の手順について詳しく掘り下げていきます。
この記事を読んでいただければ「除外キーワード」について上手に活用することが可能になります。
リスティング広告の基本や仕組みについては『リスティング広告とは|仕組み・運用・成功の秘訣を初心者向けに解説」の記事をご覧ください。
目次
除外キーワードとは?
除外キーワードの基本的理解
除外キーワードとは、ある特定のキーワードを含む検索語句に対して、あらかじめ広告が表示されないように設定する機能のことを指します。この機能を利用することで、自社の商品やサービスに関連性の低い検索への広告配信をすることなく、広告費用を効率的に活用し、高いコンバージョン率の達成を目指すことが可能になります。
例えば上図のように「やり方」という語句を除外キーワードに設定した場合、「やり方」が含まれた検索語句では広告が非表示になります。
Google公式の『除外キーワードについて』も合わせてご確認ください。
なぜ除外キーワードが重要なのか?
広告キャンペーンにおいて、除外キーワードの設定は極めて重要です。
例えば、「デニム ランキング」という検索語句が比較的コンバージョンに繋がりづらいと判断される場合、「ランキング」を除外キーワードとして設定することで、無駄なコストの発生を抑えて、「デニム メンズ 裏起毛 ブラック」のように、より購入意欲の高いユーザーの検索語句への広告表示に注力することができます。
このように、除外キーワードを適切に設定することで、広告のコストパフォーマンスの向上と効率的な広告運用が実現します。
さらに、市場のトレンドや季節によって変動する検索行動に対応するためにも、除外キーワードは有効です。例えば、特定のニュースやイベント、TV放映で扱われたキーワードが一時的に検索ボリュームを増加させることがありますが、自社の商品やサービスとは無関係であるため、除外キーワードに設定することで、無駄な広告配信を防ぐことができます。
除外キーワードの選び方
除外キーワードの選定方法について、配信前と配信中の2つの状況に分けて解説します。
配信前の除外キーワードの選び方
①軸となる配信キーワードをラッコキーワードで検索してデータを抽出
配信するキーワードの中で、軸になるキーワードをラッコキーワードに入力します。
今回はリスティングの運用代行会社を探している企業様向けへのリスティング広告出稿という前提で、軸となる配信キーワードの「リスティング広告」を入力してみました。
すると下図のように候補のキーワードが抽出されるので「全キーワードコピー(重複削除)」を押して、エクセルやスプレッドシードにコピーしてください。
②抽出されたキーワードの内、明らかにコンバージョンにつながらないキーワードを除外キーワードとして選定
リスティングの運用代行会社を探している企業様向けへのリスティング広告出稿という前提なので、コンバージョンにつながらないであろうキーワードを除外していきます。
例えば下図の例だと「リスティング広告 在宅 バイト」や「リスティング広告 求人 在宅」が優先度高く除外対象になります。
※「リスティング広告 自社運用」もLPの内容によっては除外。
配信中の除外キーワードの選び方
配信が始まった後は、下記の内容に沿って除外キーワードを設定します。
無駄な費用が発生している検索語句を除外
広告が表示された検索語句を確認し、広告主の意図に反する、または無駄なコストがかかっている検索語句を特定します。
たとえば、関東限定のサービスを提供している場合、「大阪」「沖縄」のような対象外の地域名を除外キーワードとして設定します。
関連性がない検索語句を除外
自社の商品・サービスと全く関連のない検索語句を除外キーワードとして設定します。
競合のサービス・商品名も忘れずに除外しましょう。
除外キーワードのマッチタイプについて
除外キーワードはマッチタイプによって除外される検索語句の範囲が異なります。
具体的には下記の通りです。結論、基本的には「部分一致」で登録すれば問題ないです。
マッチタイプ | 除外キーワード |
完全一致 | 登録したキーワードと全く同じ検索語句を除外 |
フレーズ一致 | 登録したキーワードと同じ語句が同じ語順で含まれている検索語句を除外 |
部分一致 | 語順は関係なく、登録したキーワードの単語が含まれている検索語句を除外 |
完全一致
完全一致のマッチタイプでは、ユーザーの検索語句が除外キーワードと完全に一致する場合にのみ、広告が表示されません。具体的に除外すべき検索語句が定まっている場合は完全一致が適しています。
たとえば、「リスティング広告 費用」という除外キーワードを完全一致で設定した場合、「リスティング広告 費用」と検索されたときのみ広告が除外されます。
「費用 リスティング広告」や「リスティング 費用 広告代理店」の検索語句は除外されません。
フレーズ一致
フレーズ一致のマッチタイプでは、ユーザーの検索語句に除外キーワードが同じ語順で含まれている場合に広告が非表示になります。
例えば、「ランニング シューズ」というフレーズ一致で設定した場合、このフレーズを同じ語順で含む検索語句では広告が表示されなくなります。しかし、語順が異なる場合や間に他の単語が挿入されている場合は、広告が表示されます。
さらに例を出すと、「リスティング広告 費用」という除外キーワードをフレーズ一致で設定した場合、「費用 リスティング広告」や「リスティング広告 費用 広告代理店」と検索されたときは広告が除外されますが、「費用 リスティング広告 広告代理店」の検索語句は除外されません。
部分一致
部分一致のマッチタイプでは、語順問わず除外キーワードに含まれる語句が検索語句に含まれている場合に広告が表示されません。たとえば、「リスティング 代行」を部分一致で除外設定すると、「代行 リスティング」のような語順が逆の検索語句でも広告は表示されなくなります
部分一致が最も適用範囲が広く、使い勝手が良いので、基本的には部分一致で除外キーワードを登録すれば問題ないです。
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除外キーワードの設定方法
ここでは、媒体別の除外キーワードの設定方法について解説します。
Google広告
①管理画面の「ツールと設定」をクリック
②「除外キーワードリスト」をクリック
③青のプラスボタンをクリック
④除外キーワードを登録
登録したい除外キーワードを入力して、保存をクリック。
マッチタイプ別に除外キーワードに記号を忘れずにつけましょう。基本的には部分一致で問題ないので、記号は無しで設定します。
マッチタイプ | 記号 | 例 |
完全一致 | [] | [リスティング広告] |
フレーズ一致 | “” | “リスティング広告” |
部分一致 | 記号の付与は必要なし | リスティング広告 |
⑤作成した除外キーワードリストを選択して「キャンペーンに適用」をクリック
⑥リストを紐づけたいキャンペーンを選択して「適用」を押す
キーワードを追加する場合は、除外キーワードリストに追加設定をすれば問題ないです。
Yahoo!広告
①管理画面の「ツール」から「対象外キーワードリスト」をクリック
②「対象外キーワードリストを作成」をクリック
③除外キーワードを登録
除外するキーワードを設定し、マッチタイプを選択します。選択が完了したら「キーワード」追加を押すと右側に除外キーワードが反映されます。
反映されたら「作成」をクリックします。
④除外キーワードリストの紐づけ
登録した除外キーワードリストを該当のキャンペーンまたは広告グループに紐づけていきます。今回はキャンペーンに紐づけてみます。
左側メニューの「対象外キーワード」を押して、「対象外キーワード追加」のボタンをクリックし、「対象外キーワードリストを関連付け」を選択します。
次に除外キーワードリストを紐づけるキャンペーン(または広告グループ)を選択して、「決定して進む」を押します。
最後に紐づける除外キーワードリストを選択して、「設定」を押せば完了です。
Microsoft広告
①管理画面の「ツール」から「除外キーワードリスト」をクリック
②「作成」をクリック
③除外キーワードを登録
除外キーワードを登録して保存を押します。
④除外キーワードリストの紐づけ
対象の除外キーワードリストを選択し、「キャンペーン」に追加をクリック。
最後にリストを紐づけるキャンペーンを選択して「完了」を押します。
除外キーワード設定による改善事例
Google広告にて、配信開始1週間後に追加で数十件の除外キーワード登録を実施いたしました。
除外キーワード前後1週間で比較すると、CPCやCVRを大幅に改善することができました。除外キーワード登録を行ったことで理想的な成果が出たと言えます。
除外キーワード設定の際に注意しておくべきこと3点
①配信キーワードマッチタイプとの違いを理解
注意すべき点として、配信するキーワードと除外キーワードのマッチタイプは拡張範囲が異なります。
具体的に比較すると下記の通りです。
マッチタイプ | 除外キーワード | 配信キーワード |
完全一致 | 登録したキーワードと全く同じ検索語句を除外 | 登録したキーワードと完全に同じ意味の語句で検索された場合に、広告を表示させる |
フレーズ一致 | 登録したキーワードと同じ語句が同じ語順で含まれている検索語句を除外 | 登録したキーワードと同じ意味の語句を含む場合に、広告を表示させる |
部分一致 | 語順は関係なく、登録したキーワードの単語が含まれている検索語句を除外 | 登録したキーワードと意味が異なっても、関連性があれば広告を表示させる |
混同しやすいポイントなので、違いを明確に理解しておきましょう。
参考
・キーワードのマッチタイプについて – Google 広告 ヘルプ
・マッチタイプについて – ヘルプ – Yahoo!広告
・除外キーワードについて
②継続的な検証と改善の重要性
除外キーワードは一回登録して終わりではなく、配信中は常に継続して行う必要があります。
検索語句やキーワード毎のデータを分析し、改善インパクトの大きい不要な語句を除外登録していきましょう。
③除外キーワードは拡張性が無いので完璧に除外する場合は様々なパターンを設定
除外キーワードはどのマッチタイプも拡張しないため、特定の検索語句を漏れなく広告表示させたくない場合は様々なパターンでの除外登録が必須です。
例えば、「リスティング広告」という語句を漏れなく除外する際は下記のような設定になります。
リスティング広告
りすてぃんぐ広告
リスティング
りすてぃんぐ
完璧に除外したい場合は、表記ゆれも含めて設定しましょう。
除外キーワードに関連するよくある質問
Q.競合の社名・ブランド名・商品名は除外キーワードに登録すべきですか?
A.基本的には除外対応するべきです。理由としては、される側からすると気持ちのよいものではなく、逆に競合が自社名のキーワードで広告を出していたらクレームを入れたくなると思いますので、先方との関係性を鑑みて判断することを推奨します。
Q.除外キーワードの設定しすぎは良くないですか?
A.コンバージョンにつながる検索語句を取りこぼす可能性もあるので、過度な除外は良くないです。除外すべきキーワードを当記事で紹介した方法を参考に吟味しましょう。
Q.除外キーワードの選定方法は分かりましたが、配信キーワードの選定方法を知りたいです
A.詳しくは『リスティング広告のクリック率を上げる広告文のコツ11選|NG例とOK例で徹底解説!」の記事で詳しく解説しております。
まとめ
除外キーワードの基本や、メリット・デメリット、適切な使い方について解説しました。
リスティング広告を実施の企業様は是非、除外キーワードを適切に活用して広告効果の最大化を図りましょう。
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