Few-Shotプロンプティングとは?マーケティングへの活用法も解説
この記事でわかること
- Few-Shotプロンプティングとは
- Few-Shotプロンプティングのメリット
- Few-Shotプロンプティングのマーケティング活用例
ChatGPTに興味を持って調べている中で、
「Few-Shotプロンプティングって何?」
「Few-Shotプロンプティングのメリットは?」
「Few-Shotプロンプティングってマーケティングに活かせるの?」
といった疑問を持たれている方向けにFew-Shotプロンプティングの基本やメリット、マーケティングでの活用例を解説します。ぜひ最後までご覧ください。
目次
ChatGPTとは?
ChatGPT(チャットGPT)とは、ユーザーが入力した質問に対して、まるで人間のようにAIが回答するチャットサービスです。アメリカのOpenAI社が開発・提供しているサービスで、正式名称はChat Generative Pre-trained Transformer(文章生成モデル)になります。
2022年11月の公開以降、利用者が急増しています。
「GPT」という言語モデルがベースで、与えられたテキストの指示に対する自然言語の生成や、ネット上にある膨大な情報を学習して複雑な語彙や表現も理解できるのが特徴です。
プロンプトの2つの種類について解説
プロンプトとは、ユーザーが入力するChatGPTへの質問や指示のことを指します。
プロンプトは数十種類以上も開発されていますが、特に重要な2種類について解説します。
①Zero-Shotプロンプティング
Zero-Shotプロンプティングとは、予め情報をChatGPTに伝えずに、質問のみを直接提示するプロンプトを指します。
ChatGPTで使われているLLM(大規模言語モデル)膨大なデータを用いて学習するため、具体的な例示をしないZero-Shotの状況下でも適切な解答を提供することが可能です。
Zero-Shotプロンプトの例:
次の文章をですます調に書き換えてください。
文章:吾輩は猫である。名前はまだない。
出力文:
その文章をですます調に書き換えると以下のようになります:
文章:私は猫です。名前はまだありません。
このように、予め情報をChatGPTに伝えなくても、学習したデータから最適な情報を導き出します。
Zero-Shotプロンプティングの詳細について詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
・Zero-Shotプロンプティングとは?マーケティングにも活用可
②Few-shotプロンプティング
Few-Shotプロンプティングとは、Zero-Shotプロンプティングとは異なり、具体例をChatGPTに伝えることでタスク実行までの方法を学習させるプロンプトを指します。
Few-Shotのように具体例を伝えると、ChatGPTはより質の高い回答を返してくれます。
Zero-Shotプロンプトの例:
広告→advertising
マーケティング→marketing
消費者→consumer
ターゲット→
出力文:
ターゲット→targeting
Few-Shot プロンプティングのメリット
Few-Shot プロンプティングのメリットとしては、例を提示することでZero-Shotプロンプティングでは適切な回答が出力されないタスクも正確に実行できる点です。
やや複雑なタスクにも対応が可能です。
Few-Shot プロンプティングのマーケティング活用例
Few-Shotプロンプティングを用いた、マーケティングへの活用例を解説します。
例えばWeb広告を配信する際の広告文をFew-Shotプロンプティングで出力してみましょう。
広告文の出力例
Few-Shotプロンプトの例:
五反田にある個室サウナのWeb広告を行うにあたり、広告文を考えてください。
24時間いつでも利用可能であることや価格が安いことをテーマに、3個考えてください。
#広告文の例
例1.
格安の1,500円!誰にも邪魔されない空間でリラックスできる!
24時間利用可能なので、仕事帰りに寄れる五反田の個室サウナ。
【例1の広告文の作成背景】
価格が安いという点について、実際の金額も訴求することでユーザー目線で具体的な費用が分かるようにしました。
また、24時間利用が可能という点について、ターゲットとなるサラリーマンに対して仕事帰りに寄れるという訴求を行いました。
出力文:
例2. 真夜中も早朝も、あなたの時間で癒される。五反田の個室サウナはいつでも開いています。たったの1,800円でプライベートな癒しを。
【例2の広告文の作成背景】 24時間営業という利便性を前面に出しつつ、利用可能な時間帯の広さを強調しました。価格を少し上げて、少し高級感を出すことで、より質の高いサービスを提供している印象を与えます。
例3. 終電を逃しても大丈夫。五反田の個室サウナで心も体も温め直し。24時間営業で1,500円からのリーズナブルな料金で、いつでもお待ちしています。
【例3の広告文の作成背景】 終電後の需要に注目し、終電を逃した人たちがターゲットです。価格の安さを再び強調し、アクセスしやすい価格帯を提示することで、気軽に利用できるイメージを植え付けました。
例4. 時間を気にせず、心地よい汗を流しませんか?24/7開放の五反田個室サウナで、お手頃価格の1,700円で贅沢な時間を。あなたの「いつでも」をサポートします。
【例4の広告文の作成背景】 「24/7開放」を使って24時間営業を強調し、顧客が任意の時間にアクセスできる利便性を訴求しました。また、価格設定を例2より少し下げることで、手頃さと価値のバランスを示しています。
上記の通り、出力内容をベースに人がブラッシュアップを行う必要はあるものの、一定のクオリティの広告文は作成が可能です。
指示を出す際に例文や作成背景も伝える必要があるため、工数がかかるというデメリットはあります。
Few-Shotプロンプティングに関するよくある質問
Few-Shotの”Shot”の意味について教えてください。
“Shot”はプロンプトにおいて、「例」を意味します。Zero-Shotプロンプティングとは、予め情報をChatGPTに伝えずに、質問のみを直接提示するプロンプトを指します。
Few-Shotプロンプティングで適切な回答が出力されない場合はどうしたらいいですか?
CoT プロンプティングを活用すると適切な回答が得られるケースがあります。CoT プロンプティングについては、下記の記事をご覧ください。
CoT(Chain-of-Thought)プロンプティングとは?
まとめ
Few-Shotプロンプティングの基本や、メリット・デメリット、マーケティングへの活用法について例文を用いながら解説しました。
実際にChatGPTでFew-Shotプロンプティングを使用しながら、マーケティングにも活かしてみてください。
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